★KY生の東京試写会レポート(2004/05/26) *試写会生ボイスあり

1047人の不当解雇の問題はすべての象徴

KY生です。

2004/5/17 「人らしく生きよう--パート2」完成試写会@中野Zeroの報告です。ちょっと長いですが、辛抱してください。

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5/17 完成試写会を中野Zeroで見た。こじんまりとした会場はあっという間に満員になり、床に座ってみる人で溢れ、130人にもなったという。 以下はその感想である。

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パート1では国鉄問題が「国家の壮大な不当労働行為、思想信条による差別、人権侵害である」という事が明確にえがかれていた。「無責任に、私達の人生をかってに決めないでください」。国労臨時大会壇上で音威子府闘争団家族会の藤保美年子さんが叫んだこの言葉は、いまでも耳に残っている。

このことばが国鉄争議のすべてを物語っていると思う。

四党合意受け入れで打開するという名目で、全面降伏路線を選んだその後の国労本部の歩んだ道は醜悪そのもので、組織防衛の名のもとに必死の思いで闘っている闘争団の権利停止、支援金支給停止と、働くもの闘うものの組合とは思えないやり方をとってきた。

パート2では、この苦しい状況の中を闘い続けている中野、西川、山田の3人を中心に話が進む。八方ふさがり、おさき真っ暗の展望の無い状況で闘い続けている彼らを支えているものは何なのだろうか。

それは、「自分がやらなくてだれがやるか、おかしいことはおかしいと言い続けなければいけない」、という極めて単純ながら至極まっとうな、人間として譲れないところに基盤をおいて、粘り強く闘ってきたその強さであろう。

松原、佐々木両監督が言っておられたように、彼らが置かれている状況は、今私達の労働運動が、反戦平和の運動が、おかれている状況を鏡のようにうつしている。

国家は国民を守らない、国会で約束した事も反故にする。お上の方針に反対するものは権力を動員してつぶしていく。

国労の1047人の不当解雇の問題は すべての象徴といえる。

反戦.平和の問題 リストラの問題 日の丸・君が代の問題

すべて、我々が生きにくく、息苦しくなっているきている根源がここに内在しているように思われる。彼らがどう闘っているのか、それをじっくり考えてみる、それが大切ではないでしょうか?彼らの闘いときちんと連帯できなかったら、我々の未来もないだろう。労働運動も反戦平和の運動も、人が人らしく生きることを求めることは同じなのだ。

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パート2では奥さんや子供達の明るさが大変印象的だった。 

とりわけ子供達の素晴らしい事、懸命に生きている親の姿を見て育った彼らは、何がほんとうなのかはもうわかっている。

4/13の鉄建公団訴訟支援の日比谷公会堂の集会受付で、中野さんと一緒になってチラシを配る雄太くんの姿には心がうたれた。

西川さんは北海道の北見から三多摩へオルグに来ている。その泊まっている先は三鷹の嶋崎市議の事務所。えっと思った。嶋崎市議は先月15日の安保反対,、ちょうちんデモでお会いしている。見覚えのある三鷹のペデストリアン・デッキで街宣をしている光景もでる。世間は狭いものだ。どこかでつながっている。闘うものはつながれる。

 その西川さん、自分の迷いを正直に隠さず話される。誠実な人柄で、かれのうたう焼肉の歌はハイライトのひとつ。

中野さんが北見からオルグで常駐しているのは四国。アスリートの中野さんは、まるでスーパーマンのようにさわやかに吹っ切れて活動しておられる。座右の銘は「道険笑歩」。 

どうせなら一番険しく辛い道を選んで、笑って歩くというわけである。それで、なんと100kmマラソンにも毎年でているそうだ。6回出てすべて完走しているという。

 その彼を見て育った雄太くんは新聞配達をして奨学金をもらい学費にあてるシステムを利用して進学し上京している。

 4/13の日比谷公会堂の集会受付での親子のシーンはパート2のハイライトのひとつである。

山田さんは、東京にいたため解雇にはならなかったが、いまも隔離職場に置かれ、ものすごい賃金差別をうけている。かれは空き時間に各駅の分会手つくりの新聞を配り始めた。自分で動き、現場の声を聞き、訴えもする。

今の組合がやらなくなってしまった事を一から始めている。彼が語った「組合運動は保険の外交員でなくてはいけない。何か有ったらきちんと支える、保険料をとっておいていざとなったら保証しないというのでは誰も組合に入らないよ」という言葉は印象的だった。

 かれの配っているガリ版ずりを髣髴とさせるビラは「小さな声 大きな力」という。もう 5/9で48号である。

最後に、映画に出演された中野、西川、山田各氏の挨拶、松原監督の挨拶を音声でのせる。

司会はパート1で出演され、来月はパリのパート1公開にいかれる佐久間さん。

http://www.neosys.ne.jp/uncleits/Hitorashiku2004517aisatsu.wav

KY生

http://www.neosys.ne.jp/uncleits/index2.htm