第66回臨時全国大会と大会休会についての見解
（１）中央執行委員会は、14年に及ぶＪＲ不採用問題を始めとした労使紛争が政治の場で解決が図れるという状況の下で、第66回臨時全国大会を開催しました。
（２）ＪＲ不採用問題は、５月30日に自由民主党・公明党・保守党と社会民主党との間で長年の政治の場における解決への集大成として、「ＪＲ不採用問題の打開について」という政党間合意に至りました。中央執行委員会が早期解決のための苦汁の選択をした、“ＪＲに法的責任が無いことを認める”という判断を巡り政治の場での折衝経過だけに不十分となり、組織内外に様々な不安や不満がありました。また、これを今日までの“解決済から解決”という政治的な到達点として、今後の要求の前進に繋げようという意見もありました。
（３）今大会は、14年に及ぶＪＲ不採用問題の解決に向けた重要な節目であり、多くの関係者の皆さんが注視してきました。中央執行委員会は、“法的責任”だけを問うのでなく、政治の場で私たちの要求の解決を図るという政治的意義についても訴え、闘争団オルグや全国代表者会議等々で報告・論議を行ってきました。中央共闘会議の常幹・全国代表者会議、そして弁護団の皆さんとの三団体会議等々で報告・論議も行いました。
（４）大会は、中央執行委員や代議員・構成員が会場内に入れないという異常な事態の下で、開会が大幅に遅れてしまいました。開会された大会は、議長団を始め代議員・大会構成員の議事進行への協力の下に代議員の発言や修正動議の説明などを受け書記長が質問や意見に答えつつ集約まで進みました。ところが、書記長集約が終わり、修正動議に対する中央執行委員会見解を述べようとした時、演壇や議長席の机やイスをひっくり返し破損する等の暴力行為が発生し、演壇及び会場内が大混乱となり極めて遺憾な事態となりました。
（５）中央執行委員会は、混乱の収拾を図り大会再開を目指しましたが、演壇での行為がエスカレートしたため、大会成功のために奮闘していた会場係の身の危険や会場の器物破損状況等々から、議長団・準備本部と相談し、大会議長権限による休会としました。 中央執行委員会は、これらの一連の大会破壊の暴力行為に対し、非難すると共に憤りをもって抗議するものです。
（６）中央執行委員会は、このような事態に至り第66回臨時全国大会を成功させることが出来なかった責任を痛感しています。そして、国労の各級機関と全組合員・家族に対し、組織に責任を持って態勢の立て直しのために全力を挙げる決意を明らかにします。
私たちは、ＩＴＦコックロフト書記長や書記長の「共同呼びかけ」に賛同いただいた「連合」を始めＩＴＦ・ＪＣＣ加盟の皆さん、中央共闘会議や全国の支援・共闘の皆さんに心からお詫びいたします。私たちは、国労組織の総団結づくりに奮闘することとします。（７）中央執行委員会は、「ＪＲ不採用問題の打開について」の政党間の合意にむけご尽力いただき、大会成功のためにご協力いただいた社会民主党を始めとした政党関係者・政府関係者の皆さんに対し、衷心よりお詫びいたします。同時に、ＪＲ各社に対し引き続き解決にむけた話し合いが進むよう求めるものです。
（８）中央執行委員会は、解決のためにご尽力いただいている多くの関係者の皆さんに、政治の場における解決という情勢を逃すことなく解決を図るために、引き続き全力を挙げる決意を重ねて明らかにいたします。
２０００年７月３日
国鉄労働組合